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2012年 04月 02日

2010年 12月 22日 安曇野市議会は債権放棄の議案を可決

~小林純子はトマト栽培施設使用料3億余を市が債権放棄することに反対~

議案第127号 債権の放棄(支払い免除)について、私は反対の立場で討論しました。ほかに下里議員、松澤議員も反対討論を行いました。
 債権放棄に賛成討論したのは、浜議員、大月議員、丸山議員、藤原議員、青嶋議員の5名。トマト栽培施設の使用料の債権放棄し、今後の使用料も免除するならば、安曇野菜園の後を引き受けようという農業生産法人が手をあげてくる可能性がある、今は責任問題など追及している場合ではないというのです。
 これまで、だらだらと見逃し続けてきた者にとっては、いつ責任追及しようがどうでもいいことなのでしょう。「一件落着」したところで責任追及しても、「まあ、何とかなったんだからいいじゃないか」で終わってしまうでしょうね、嘆かわしいことです。
 以下、小林純子の反対討論です。

◆議案第127号 債権の放棄(支払い免除)について反対の立場で討論します。 菜園は当初7000万円と決めた施設使用料を過去一度も支払っていません。今年度から減額して年2500~3000万円、計7億5900万円を支払う契約でした。しかし経営不振の菜園が払える見通しはなく、農業法人など民間へ経営譲渡する計画に差し支えるとして、市は債権の全額免除方針を決めました。2011年度以降の使用料4億4000万円も指定管理契約の変更で免除する方針とのことです。

 市長からは「年間7000万円の施設使用料は一般常識ではありえない」との答弁もありましたが、だとすれば、「毎年7000万円の使用料が払えるほどトマトは儲かる、その儲けで村が借りた地方債の償還ができる」という旧三郷村の事業計画そのものがデタラメだったということになります。この事業採択のプロセスに行政責任があることは明らかです。
 施設使用料7000万円に関わる債権放棄の問題は、まさにそこに根本的な原因があるのであって、三セク安曇野菜園の経営責任を問う以前の問題です。「経過はともかく、払えないものは払えないんだから」ではなく、今こそこの行政責任を認めて何らかの形で責任を取らないかぎり債権放棄はありえません。

 市長は、「今は菜園の民間譲渡を最優先させなければならず、この状況のなか責任問題を追及することは難しい。菜園の清算が終わり次第、第三者委員会を設置し責任問題について調査し、市としての対応を決める。」と言っていますが、責任問題を後回しにして、一方的に市民負担を強いることになる債権放棄など、認めることはできません。
 市長はすでに「旧三郷村の事業計画は甘かった、トマト栽培事業は失敗だった」と認めました。事業採択にはまったく関わっていない宮沢市長だからこそできたことだと思います。間違いを認めることはなかなかできることではありません。その点は評価します。しかし、失敗を認めたその次には、行政の責任を明確にしなければなりません。その責任の取り方の一つとして、今すぐできることは、損失補償契約は違法・無効であるとする高裁判決を受け入れ、上告の取り下げをすることです。こんなデタラメな事業に損失補償をした自治体(旧三郷村~安曇野市)に責任がないなんて、市民のいったいだれが納得するでしょうか。

 つい先日も「当時の三郷村長と県の農業開発公社が取り交わした覚書」の問題、安曇野菜園の所有地に設定されている「根抵当権」の問題など、新たに明らかになりました。後からあとからポロポロと問題が出てくる現状では、責任追及を後回しにしていてはさらに問題解決を遅らせることになるでしょう。きちんと責任の所在を明らかにすることなく、債権放棄や財政支援などとても認めることはできません。市民に「債権放棄」をお願いするなら、最高裁への上告を取り下げてからにしなければスジが通らないというものです。
 よって、債権放棄の議案には反対です。
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by misato_tomato | 2012-04-02 19:48 | 安曇野市議会
2012年 04月 02日

2010年 12月 17日 安曇野市「もらえるあてのない使用料」は債権放棄

~安曇野菜園の経営責任と行政責任の明確化は後回し~

1、三セク安曇野菜園・トマト栽培事業の失敗と今後必要になる市の支援について
 宮澤市長は議会や市民説明会(三郷トマト栽培事業と安曇野菜園株式会社の現状と課題についての市民説明会)で「旧三郷村の事業計画は甘かった、トマト栽培事業は失敗だった」と認めているが、失敗を認めたからには行政の責任を明確にすべきである。そこで、以下の4点について質問しました。
1)安曇野菜園の第7期決算について
2)市が債権放棄することについて
3)安曇野菜園に対して今後必要になる市の支援のあり方について
4)安曇野菜園の事業展開における行政責任について

1)安曇野菜園の第7期決算について
【質問】先日発表になった第7期決算は待望の黒字決算だったが、実質的には赤字。それに、キャッシュフローは黒字とは別の話で、現金が手元にない状況は変わりない。つまり、損失補償で借りている借金の返済ができない、未払金はなかなか減らない、資金ショートのおそれも。会社の整理・清算、あるいは新たなる指定管理者の選定に向けてこの第7期の決算をどう評価するのか。

【副市長(菜園社長)】緊急雇用の補助金を計算に入れたうえでの数字で、実質は赤字ということになる。損失補償による借り入れができない現状では、来年1月から2月ごろには資金ショートのおそれもある。トマト栽培施設の使用料の債権放棄が認められ、今後の使用料も免除してもらえれば、引き受けようという農業生産法人もあるのではないかと期待する。

【質問】この決算内容で、思うようにトマトが作れない状況では、次の指定管理者の引き受け手があるのか疑問。目先のことでなく、長期的な視野に立てばトマト栽培施設を公の施設として市が保有し続けるより、思い切ってすべて手放し民間に譲渡した方がいいのではないか。

【市長】市民負担をできる限り少なくすることを最優先して考えると、施設整備のために借りた地方債を償還し終わる3年後までは指定管理者でやっていくつもりだ。(現時点で施設を民間へ譲渡すると、残りの債務を一括償還しなければならないので、一時的な負担が大きいということ)

2)市が債権放棄することについて
4)安曇野菜園の事業展開における行政責任について
 菜園は当初7000万円と決めた施設使用料を過去一度も支払っていない。今年度から減額して年2500~3000万円、計7億5900万円を支払う契約だった。しかし経営不振の菜園が払える見通しはなく、農業法人など民間へ経営譲渡する計画に差し支えるとして、市は債権の全額免除方針を決めた。2011年度以降の使用料4億4000万円も指定管理契約の変更で免除する方針。

【質問】市の補足説明資料には「経過はともかく、現実的にはもらえるあてのないこの未納金が、手をあげようとしている農業生産法人を消極的にさせているとすれば、何とかこのような状況を改善したいと考えております」とある。「ともかく」ではなく、今こそ行政責任を認めて何らかの形で責任を取らないかぎり債権放棄はありえない。この事業採択をした行政責任や経営責任について、どのような責任が問われるのか真剣に検討したことがあるか。

【市長】今は菜園の民間譲渡を最優先させなければならず、この状況のなか責任問題を追及することは難しい。菜園の清算が終わり次第、弁護士、会計士、民間の識者による第三者委員会を設置し、責任問題についてしっかりと調査し、市としての対応を決める。

【質問】責任問題を後にして「債権放棄」はありえない。今ここで必要な最も明確な行政責任の取り方の一つは、損失補償契約は違法・無効とする東京高裁の判決を受入れ、最高裁への上告をとりさげることだ。市長にその考えはないか。

【市長】損失補償契約に関する高裁判決については司法の判断に委ねる。

【質問】司法の判断という前に、そもそもなぜ三郷村が損失補償契約をしなければならなかったか、市長はご存知か。

【市長】よくは知らないが、おそらく菜園が運転資金を借りるためではなかったかと思う。

【質問】それもあるが(内心、そうじゃないんですよ市長!と言いたかったですが)、菜園がトマト栽培施設の用地を買うための借金であった。当初、土地は三郷村が買うことになっていた。一度は村の予算に計上したが、3カ月後には減額補正となった。自治体は農地を買うことができないとわかったためで、用地購入費は三セクに借入させてということになってしまった。
 その後、予定した出資金6000万円が集まらないまま会社設立となり、第三セクター三郷ベジタブル(現安曇野菜園)は設立早々に2億5000万円の損失補償契約を結び、借金により土地を購入せざるをえなくなった。
 出資金は集まらない、会社の運転資金もない、それでも借金をして土地を買わなければならない。そこへもってきて、年間5億円の売り上げを見込み、施設使用料7000万円や将来の土地取得のために毎年4000万円の積立もできる、「儲かるよ」という甘く実現性に乏しいズサンな事業計画を提示していた。
 こんなイイカゲンな事業計画で損失補償契約が認められるはずがない。まさしく違法無効な契約だったということ。行政責任を取るために高裁判決を認め、上告を取り下げる考えはないか。


 この後、ぐずぐずと市長答弁が続いたのですが、そのなかで「当時の三郷村長と県の農業開発公社が取り交わした覚書」のことが出てきました。私も「覚書」など初耳で、これから調査するところですが、自治体が農地を持つことができないことがわかっていながら、何か約束をしていたということなのでしょうか。こうなると「三セクでトマト栽培」という事業展開は、やはり最初から無理があったということになります。
 おまけに、この土地は三セク安曇野菜園の所有財産になってはいますが、現在はある事情により根抵当権が設定されています。「根抵当」といい「覚書」といい、この期に及んでまだ隠されていたという事実。この隠蔽体質が菜園の清算に影響しないことを祈るばかりです。
 それにつけても、市が債権放棄や財政支援をするのであれば、その前にきちんと責任の所在を明らかにする必要があります。後からあとからポロポロと問題が出てくる現状では、債権放棄や財政支援などとても認めることはできません。
(安曇野市議会 小林純子の一般質問より)

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by misato_tomato | 2012-04-02 19:41 | 安曇野市議会
2012年 04月 02日

2010年 12月 9日 市議会環境経済委員会は菜園債権の放棄案を可決

~経営責任・行政責任など踏み込まぬまま~

 現在、安曇野菜園問題の処理にあたっている市職員は非常に有能です。「公務員として」と但し書きがつく部分もないとはいえませんが、この1年半の動きにはめざましいものがあります。このような職員が旧三郷村にいたなら、トマト栽培事業に関わっていたなら、おそらく事業着手しなかったことでしょう。
 今、「尻拭い」に奔走している職員のみなさんのそのエネルギーは、もっと前向きな市民のためになる仕事に向けられるはずなのにと残念でなりません。

 本日の市議会環境経済委員会では、安曇野菜園の施設使用料未払金の債権放棄の議案が審査されました。わたしは、16日の一般質問で債権放棄の問題を取り上げるので、ここではあえてコメントすることは控えておきます。以下、「三郷ベジタブルの経営改善を望む市民の会」の横地泰英さんのレポートで、環境経済委員会の様子をお伝えします。


《市議会委、菜園債権の放棄案を可決
         経営責任など踏み込まぬまま》

 安曇野市議会の環境経済委員会は2010年12月9日、第3セクター安曇野菜園から受け取る施設使用料2004~2010年分の3億1414万円を債権放棄する議案を、賛成5反対1で可決した。「債権放棄は会社責任を無罪放免にするものだ」という反対意見はあったものの、旧三郷村や安曇野市の首長名の言及もなく、本庁舎問題を含む市財政への波及にも踏み込まず、詰めの甘い質疑に終わった。

 菜園は使用料を過去一度も支払っていないが、今年度から年2500~3000万円、計7億5900万円を支払う契約だった。しかし経営不振の菜園が払える見通しはなく、農業法人など民間へ経営譲渡する計画に差し支えるとして、市は債権の全額免除方針を決めた。2011年度以降の使用料4億4000万円も指定管理契約の変更で免除する方針。免除する使用料以外に、損失補償契約に基づく金融機関からの借入金など計3億円の負債があると説明した。年明け1月末には資金ショートの恐れがあるという。

 債権放棄への意見は「もともと使用料は払えっこない額だった」「次のステップへ進まないと泥沼化してしまう」と2人が賛成を表明。安曇野菜園(旧三郷ベジタブル)の発足以来、半期ごとの決算や、何度も発表された経営計画について、甘い将来見通しを事実上“鵜呑み”にしてきた議会としての責任や反省の弁は聴かれなかった。
 市側は「行政として過去の甘さに責任を感じている」と軽く触れたうえで「議会と言う民主主義(プロセス)の中で位置づけられる」と抜け目なく切り返した。
(報告・横地泰英)
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by misato_tomato | 2012-04-02 19:29 | 安曇野市議会
2008年 03月 22日

安曇野市議会環境経済委員会での新年度予算審査

三郷農業振興公社の予算をめぐって

 3月10日の安曇野市議会環境経済委員会は、三郷堆肥センターの設備改修工事についての集中審議をし、08年度一般会計予算案のうち、この改修を含む産業観光関連分を賛成多数(5対1)で可決した。反対意見は「改善策策定前に予算計上するのは認められない」というものだったが、三沢産業観光部長は「4月に専門家を含む検討委員会を発足させ10月までに改善策を策定する」という方針を示した。委員会やりとりの要旨は次の通り。

●議員 改修について、メーカーや専門家の意見を聴いているか。平成18年決算によると、売上高2100万円に対し製造原価は3500万円。多額の損失を生じている。3ヵ年の平均製造原価も3400万円だ。現在の製造量で利益が見込めるのか。あり方検討委は、早急な経営改善を求めているが見通しはどうか。

○課長 業者は「修理可能」としている。直すなら全部をやり、あとのメンテをしっかりということだ。平成18年、指定管理者制度となり、補助金を交付金としたが、農家配布分を交付金とするのも好ましくない。5~600万円のセンター負担分を指定管理料として手当てしている。水分の一部未調整は農家を指導する。あり方検討委の指摘は、すべて会社として検討してもらっている。19年度は1月末で800万円ぐらいの赤字だった。累積では2300万円。搬入時の水分を70%以下に落とし、耐用年数5年を8年に延ばすことも考える。

○部長 搬入量は9100トン、製造堆肥は4826トン。53%が水分だ。販売量は3400トン、7200袋。還元は、14年度販売量の27%、15年度24%、16年度15%、18年度23%。農家から負担金235万円をいただいている。

●議員 あれだけの量なのになぜ売上高2300万円(2100万円?)なのか。23%(の無償還元)がななり影響しているのではないか。

○課長 設立当時、三郷村3000万円、豊科町1000万円、それに農協、農家(8戸)でトータル4500万円を出資した。還元堆肥もその当時から議論され、割合が決められた。しかし水分調整がうまくゆかず、負荷がかかりすぎ、トン当たり4~5000円の原価になってしまった。還元堆肥は無料と言う考え方は、今後認識を変えてゆく。

●議員 建設費起債はどれだけか。施設の耐用年数は?

○課長 耐用年数はコンクリート部分20年、鉄骨15年で、通常15年前後の償還だ。機械の耐用年数は5年。(後で報告)起債は平成12年で3億7320万円、15年償還。金利を含め年2600万円の償還となる。

●議員 あり方検討委の報告にもあるが、経営改善計画書を同時に出してもらわないと。

○部長 三郷農業振興公社から出させる。公社メンバー、専門家、県にも入ってもらい、検討委員会を早急に組織する。

○課長 堆肥ストックは1~2ヵ月でなくなる。秋の需要期を見据えて、農家が費用対効果を経営分析し、会社任せにせず、農家が経営努力する必要がある。

●議員 この問題は7年間放置されてきた。三セクで責任の所在も不明。行政の事業としてあるかどうか。市としても位置づけを出してもらいたい。多くの公益性があるというのなら、納得できるかもしれない。

○部長・課長 公益性、収支を考える。株式会社ある以上、会社として農家として再認識して経営改善に取り組む。株式会社でなく農業法人とすることも考えられる。

●議員 市が90%を出資している。三セクの中でも出資率が高い。やらざるを得ない。農家の出資は?

○課長 増資の話はした。大修理を市が持つべきかも問いかけた。

●議員 公共性や課題を考えると、ある程度経営改善してから改修ということは考えられないか。例えば10月執行とか。

○課長 筋からするとそうだが、設備は動いているのが不思議な状態。とくにモーターが心配。生産効率が高い夏場に機械がストップする事態を考えると、同時進行が望ましい。


《傍聴席・市民の会のコメント》
 市議会環境経済委の審議は、質問・答弁を一度するだけで、2の矢、3の矢がない。正面から答えず的を外した答弁、説明も多い。このため、質疑はかみあわず、緊張を欠き、詰め切れないもどかしさが濃い。
 あり方検討委の報告書は、堆肥の無償還元について、「他地域農家および一般市民との公平性を著しく欠く。無償還元しない方向で経営改善を」ときびしく求めている。さらに市への提言として「将来的には市の関与を縮小・廃止するべきである」と踏み込んだ。
あり方検討委は「基本的な考え方」の中で、出資法人の施設は「公の施設」だから、廃止または民間等への売却は原則として前提としないというスタンスをとった。この考え方からすると、堆肥センターへの評価は飛びぬけてきびしい。ほとんど社会的不正義に近いという認識が見て取れる。
 市の答弁は、あり方検討委の提言をそのままつぶやくような内容で、具体的な裏づけ、肉付けがほとんどみられなかった。
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by misato_tomato | 2008-03-22 20:38 | 安曇野市議会