<   2008年 03月 ( 4 )   > この月の画像一覧


2008年 03月 22日

第2回 口頭弁論の報告

3月21日(金)14:00開廷 14:07閉廷 長野地裁第七法廷 近藤ルミ子裁判長
原告側  原告2名と中島嘉尚弁護士  傍聴人6名
被告側  宮澤明雄弁護士 他1名   傍聴人3人(安曇野市職員)
報道   2社記者


 冒頭、裁判長が「(三郷ベジタブルと安曇野市の)新しい契約を踏まえて、原告も変更があるのか」と質問。中島弁護士は「請求との関係でどういう求釈明事項になるか」と答えた。被告代理人の宮澤弁護士は「抽象的なことを聞かれても、回答に困る。必要性を判断しお答えする」。短いやりとりのあと、次回期日を決めて閉廷した。
                

 閉廷後、地裁南側の弁護士会館で、中島弁護士に第2回口頭弁論の意味を解説していただいた。
 1月の第1回口頭弁論は、双方が意見陳述。きょうの第2回は、今後裁判をどうやって進行させていくのか、法的な主張も含めながら、決めるものだった。被告側は、3月21日付けで準備書面を出してきた。

準備書面によると、被告側主張は、
1、「賃料の支払日を定めることを怠ることは違法」という原告主張に対して、これまで賃料支払い期日を決めていなかった。今回、決めた。平成16~21年度は賃料支払いを猶予する。再来年3月まで払わない。さらに賃料7138万円を平成19年から2500万円とし、22年から支払う。さらに26年から1700万円に減額する。未払い賃料は21~25年がピークで2億8千余万円。要するに、賃料は払えるように下げた、支払期日も決めた、違法性はないという主張です。

2、「安曇農協および八十二銀行との損失補償契約は事実上、財政援助制限法で規制している保証行為であり違法」という原告主張に対しては、「違法性ない」と主張。

 3月14日の準備書面で21日に口頭弁論では1週間しかなく、検討時間がない。そこでこちらは、何をしたか。
 以下の3点について、求釈明の手続きをとった。
①平成21年まで支払いをせず、なぜ6年間も猶予するのか
②三郷ベジタブルの経営状態。損失の内訳と原因
③26年に賃料2500万円を1700万円に減額する理由


 被告側の釈明は、議会での議論で分かる。経営状況も分かるが、「自ら説明せよ」という形式で、向こうの説明を求めた。
 賃料を10年間もとらないのが適法かどうか。向こうは「議会の議決がある」というのだろうが、安曇野市が賃料をとらず、毎年7000万円の返済を続けることが、行政として適法か。住民の立場として、問わざるを得ない。


◆次回口頭弁論は 6月6日(金) 15時~ 傍聴者募ります
[PR]

by misato_tomato | 2008-03-22 21:10 | 住民訴訟
2008年 03月 22日

専門委委嘱なんのため 安曇野市議会20年度予算審議

三郷ベジタブル、三郷農業振興公社へ対応あいまい
 安曇野市議会は、20年度予算案審議が大詰めを迎えている。「三郷ベジタブルの経営改善を望む市民の会」(諌山憲俊代表)はこれまで、市民の目線で市政を考えようと、第三セクター三郷ベジタブルの経営問題を中心に市議会論議を注視し、資料を集め、学習会を開いてきた。

 3月に入って「三郷堆肥(たいひ)センター」の設備改修工事が新たな問題として浮上。これも第三セクターの三郷農業振興公社の経営だ。三セク8法人の経営問題については、市が設置した第三者機関「安曇野市出資法人あり方検討専門委員会」(河藤佳彦委員長・2月で作業終了)が、8カ月にわたる調査・議論の末、2月18日に報告書を提出した。それによると、8法人の中で、際立って経営に問題があるのは、三郷ベジタブルと三郷農業振興公社。委員会は、事業の継続や法人の存立にまで踏み込む判断を求めている。

 これに対する市議会の論議、そこで示される安曇野市の対応は、詰めを欠き、きわめてあいまいなままだ。結論とツケを将来に先送りして20年度予算案を通し、いずれ行政・議会ともども「任期満了」を迎えるのだろうか。
 これまでの議論、現状をまとめてみた(2008年3月15日 市民の会)。

◆あり方検討専門委報告書の指摘・提言(要旨)
 《株式会社三郷ベジタブル》
 新たな経営改善計画は一定評価できる。しかし、期間中に1億7千万円借り入れて土地購入を予定。非常に余裕のない資金計画だ。将来資金繰り悪化が懸念される。栽培技術力の向上、ブランド化による販売戦略、徹底したコスト縮減で収益率を向上させる必要。市と連携し、少なくとも4半期ごとに経営改善計画の進捗管理を厳格に行う。市は、管理監督体制を強化する。施設使用料の減額は、市の農業振興政策との関連や適法性、財務妥当性などから、市が総合的議論を経て判断すべきだ。経営不振の背景には三セクゆえのぬるま湯体質がある。改善計画に沿った経営が達成できない場合、現法人による事業継続は早期に断念すべきだ。この場合、事業内容の転換を協議し、施設経営を引き継ぐ企業を求めるなど、新たな経営の可能性を併せて研究する必要がある。将来、施設更新費用など新たな公費負担が想定され、経営収支とは別に、施設を行政財産として持ち続ける妥当性も十分検討する必要がある。

 《株式会社三郷農業振興公社》
 三郷堆肥センターを経営するため平成13年に設立。恒常的赤字が続き、法人の資本は当初の4500万円から2100万円に減少。経営状況は極めて危機的だ。市から毎年多額の運営費補助を受け、設備は耐用年数に満たないのに、毎年多額の修繕が法人や市の一般財源で行われている。赤字原因のひとつは堆肥センターで生産された堆肥の一定量が利用畜産農家に無償還元されているため。農家の利用負担金を大きく上回る金額だ。他地域の畜産農家は自助努力で堆肥舎を建設、商品化している事例もある。他地域農家および一般市民との公平性を著しく欠く。利用料算定基準を見直し、無償還元はしない方向で経営改善策を樹立。出資者でもある利用農家に理解と協力を求め、企業として経営システムの再構築を図る。搬入堆肥の水分量を監視し、指導する。市の主導で経営改善策を早急に策定する。まず無償還元を見直し、改善できなければ指定管理料(運営費補助)から無償還元分を減額すべきである。公費負担の公平性にかかわる。施設を存続させるのであれば、経営体制を見直し、実質的経営者を畜産農家等に改め、将来的には市の関与を縮小・廃止すべきである。


経営改善計画へ議員に温度差
 市議会全員協議会でのやりとり~三郷ベジタブル

安曇野市議会環境経済委員会での新年度予算審査
 三郷農業振興公社の予算をめぐって
[PR]

by misato_tomato | 2008-03-22 20:56 | 安曇野市の対応
2008年 03月 22日

安曇野市議会環境経済委員会での新年度予算審査

三郷農業振興公社の予算をめぐって

 3月10日の安曇野市議会環境経済委員会は、三郷堆肥センターの設備改修工事についての集中審議をし、08年度一般会計予算案のうち、この改修を含む産業観光関連分を賛成多数(5対1)で可決した。反対意見は「改善策策定前に予算計上するのは認められない」というものだったが、三沢産業観光部長は「4月に専門家を含む検討委員会を発足させ10月までに改善策を策定する」という方針を示した。委員会やりとりの要旨は次の通り。

●議員 改修について、メーカーや専門家の意見を聴いているか。平成18年決算によると、売上高2100万円に対し製造原価は3500万円。多額の損失を生じている。3ヵ年の平均製造原価も3400万円だ。現在の製造量で利益が見込めるのか。あり方検討委は、早急な経営改善を求めているが見通しはどうか。

○課長 業者は「修理可能」としている。直すなら全部をやり、あとのメンテをしっかりということだ。平成18年、指定管理者制度となり、補助金を交付金としたが、農家配布分を交付金とするのも好ましくない。5~600万円のセンター負担分を指定管理料として手当てしている。水分の一部未調整は農家を指導する。あり方検討委の指摘は、すべて会社として検討してもらっている。19年度は1月末で800万円ぐらいの赤字だった。累積では2300万円。搬入時の水分を70%以下に落とし、耐用年数5年を8年に延ばすことも考える。

○部長 搬入量は9100トン、製造堆肥は4826トン。53%が水分だ。販売量は3400トン、7200袋。還元は、14年度販売量の27%、15年度24%、16年度15%、18年度23%。農家から負担金235万円をいただいている。

●議員 あれだけの量なのになぜ売上高2300万円(2100万円?)なのか。23%(の無償還元)がななり影響しているのではないか。

○課長 設立当時、三郷村3000万円、豊科町1000万円、それに農協、農家(8戸)でトータル4500万円を出資した。還元堆肥もその当時から議論され、割合が決められた。しかし水分調整がうまくゆかず、負荷がかかりすぎ、トン当たり4~5000円の原価になってしまった。還元堆肥は無料と言う考え方は、今後認識を変えてゆく。

●議員 建設費起債はどれだけか。施設の耐用年数は?

○課長 耐用年数はコンクリート部分20年、鉄骨15年で、通常15年前後の償還だ。機械の耐用年数は5年。(後で報告)起債は平成12年で3億7320万円、15年償還。金利を含め年2600万円の償還となる。

●議員 あり方検討委の報告にもあるが、経営改善計画書を同時に出してもらわないと。

○部長 三郷農業振興公社から出させる。公社メンバー、専門家、県にも入ってもらい、検討委員会を早急に組織する。

○課長 堆肥ストックは1~2ヵ月でなくなる。秋の需要期を見据えて、農家が費用対効果を経営分析し、会社任せにせず、農家が経営努力する必要がある。

●議員 この問題は7年間放置されてきた。三セクで責任の所在も不明。行政の事業としてあるかどうか。市としても位置づけを出してもらいたい。多くの公益性があるというのなら、納得できるかもしれない。

○部長・課長 公益性、収支を考える。株式会社ある以上、会社として農家として再認識して経営改善に取り組む。株式会社でなく農業法人とすることも考えられる。

●議員 市が90%を出資している。三セクの中でも出資率が高い。やらざるを得ない。農家の出資は?

○課長 増資の話はした。大修理を市が持つべきかも問いかけた。

●議員 公共性や課題を考えると、ある程度経営改善してから改修ということは考えられないか。例えば10月執行とか。

○課長 筋からするとそうだが、設備は動いているのが不思議な状態。とくにモーターが心配。生産効率が高い夏場に機械がストップする事態を考えると、同時進行が望ましい。


《傍聴席・市民の会のコメント》
 市議会環境経済委の審議は、質問・答弁を一度するだけで、2の矢、3の矢がない。正面から答えず的を外した答弁、説明も多い。このため、質疑はかみあわず、緊張を欠き、詰め切れないもどかしさが濃い。
 あり方検討委の報告書は、堆肥の無償還元について、「他地域農家および一般市民との公平性を著しく欠く。無償還元しない方向で経営改善を」ときびしく求めている。さらに市への提言として「将来的には市の関与を縮小・廃止するべきである」と踏み込んだ。
あり方検討委は「基本的な考え方」の中で、出資法人の施設は「公の施設」だから、廃止または民間等への売却は原則として前提としないというスタンスをとった。この考え方からすると、堆肥センターへの評価は飛びぬけてきびしい。ほとんど社会的不正義に近いという認識が見て取れる。
 市の答弁は、あり方検討委の提言をそのままつぶやくような内容で、具体的な裏づけ、肉付けがほとんどみられなかった。
[PR]

by misato_tomato | 2008-03-22 20:38 | 安曇野市議会
2008年 03月 22日

経営改善計画へ議員に温度差

市議会全員協議会でのやりとり~三郷ベジタブル

 株主総会、さらに市議会環境経済委員会への経営改善計画提示を受けて1月23日、安曇野市議会の全員協議会が開かれた。本会議や委員会ではない全員協という性格上、議員の発言は質問にとどまり、議論、疑問、批判は明確には出ていない。しかし3月中旬までの時点で、集中的に議員の声が出たのはこの全員協だけ。技術担当として新たに就任した田中常務の発言と議員とのやりとりは、この問題のその後の流れを決定付けた。おもな発言要旨を再録する。

●議員 すばらしい計画。しかし農産物だから、この通りいくかクエスチョンも。カゴメは海外から多く輸入しており、9割がたは加工品に回るという。生食は輸入物は嫌われ、国内産の価値は上がっている。どういう価格変動、カゴメとの交渉はどうなっているか。

○ベジタブル 価格は固定額で推移。キロ当たりでラウンド310円、プラム410円、デリカは玉により違う。

●議員 待ちに待った計画。田中常務に大きく期待する。略歴と安曇野市との接点は?

○ベジタブル ハウスメーカーに勤めていたが10年前、トマトやりたいとスタート。カゴメと提携して研究している。栃木県で農業クラスターをしていたのを、こちらからお願いした。

○田中常務 60~70人のベジタブル従業員が汗を流しているのを見て、安曇野に骨を埋めるつもりになった。命がけでやるが、できるかどうか。どうぞ未来をいただきたい。技術的な点ではこれまでの経営は、生産チームとフロントにまったく交流がなかった。

●議員 強い決意に期待する。しかし、数字を見ていかなければならない。キャンディースイートのキロ1000円は続くか。LPG燃料を6~8月使わないのは、三郷の気候でできるか。

○田中常務 僕も那須の高地で作っているが、安曇野は湿度が低いのでいける。キャンディースイートは高糖度で8~9度。おいしいもの買いたいという客がいる。とにかく命がけで死ぬしかないところへ自分を追い込む。

●議員 5年で成果を出すというのでは遅い。せいぜい2、3年で目鼻つかないと。5年区切りでは、西山・ベジタブル会長も、三沢・安曇野市部長も辞めてしまう。在職中にどこまでやるか。責任を最後までとらない。どう考えるのか。

○西山会長(副市長、旧三郷村長) 何の計画も5年はひとつの区切りだ。6期から売上高5億円を設定し、もってゆきたい。2年で赤字ゼロにし、責任とった、というのは無理。次に引き継ぐにしてもこの計画をベース。責任逃れ、適当にやっているということはない。
 
●議員 2~4期の売り上げ3億9000万円を5億円にするのが計画の骨子。独自ブランド、販路を持たないといけない。企業の再生には柱が要る。田中常務任せでは荷が重い。西山さん、(副市長と)二股をかけずにベジタブル社長として専任したらどうか。代表権者としての責務、再生への決意を聞きたい。

○西山会長 決意と申しましても…計画にはいろいろな方のご意見が盛られている。代表権者の2人がつながっていないことから、(前社長が)辞任した。(私が)最高の責任という自覚はあるが、将来ずっとというわけには行かない。社長には常勤者を据えることを願う。

●議員 キャンディースイートのキロ1000円は、ふつうの倍以上。糖度8をつくるには、高いストレスをかける必要があろう。高温に強いか。カゴメの契約量が減ったのは単価を下げたり契約しなおしたのか。

○田中常務 那須のふもとで10年間、8度を年8カ月つくってきた。安曇野ブランドでいける。マーケティングしている。

○ベジタブル カゴメとの契約は(07年)10月27日本社で取締役と話した。約束しているが、文書化はこれからだ。

●議員 田中常務の意気込みには心打たれるものがあるが、①キャンディースイートについて、もう少し説明してほしい ②スーパーなど8社に133トン売るというが、市場を持っているのか ③栽培は、水耕か露地か。

○田中常務 キャンディースイートは北海道で成功しているところがある。水耕。有機培土で水をぎりぎりまで絞る。収品率は、大小すべて商品になる。133トンは資料3にある通り。栃木における既存の取引先です。今後はぼくがこっちで生産販売する。

●議員 ベジタブルが販売会社を通じて売るとなると、お金が掛かるのか。リベートなり、取引が発生するのか。

○ベジタブル 5期はまだカゴメだけ。(キャンディースイートは)8月以降になるので、それまでに詰める。

●議員 代表は1人。責任は重い。適当な人がいれば社長にというのでは、無責任だ。中途半端に、会長という立場で再生の責任を取るというのは、問題を残す。改善できるとは思えない。推定の数値が計画にある。だめならば私財を投げ込む、退職金を返上を。

○西山会長 うまく言えないが気持ちとしては、まったく…自分ひとりでこうとは言えない。歯切れわるいが…。


《傍聴席・市民の会からコメント》
 あり方検討委の報告書と市議会やりとりを対比すれば、市議会審議および市政に何が欠けているか、あるいは情報開示されていないかが分かる。
 三郷ベジタブルでいえば、1億7000万円の土地購入借入金の目途については議会でやりとりはなく、理事者側からの説明もない。金融機関名や県との交渉なども不明のまま。収益率向上の手立ても議論は詰め切れていない。既存品種のラウンドとプラムも、大幅な売り上げ増を見込んでいるが、可能かどうか。4半期ごとの経営改善管理も、年単位の農業生産を考えると、困難が考えられるが、具体的な議論はなされていない。「改善計画に沿った経営が達成できない場合」というのは、いつの時点が考えられるか。直近でいえば「今秋」とか「年末」「年度末」あるいは、より長いスパンを考えるのか。仮に3年、5年では、ベジタブルも市政も最高責任者は任期切れになってしまう。全体として、一部議員が「すばらしい計画」という経営改善計画は、再び「絵に描いた餅」になる不安を抱えている。初めに黒字ありきで売上高5億円という数字をはじき出し、施設使用料は減価償却方式にして減額。数字合わせで、技術的課題はすべて新常務に負わせる結果になっていないだろうか。
[PR]

by misato_tomato | 2008-03-22 20:32 | 情報公開