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2008年 06月 01日

はたしてこれで「改善の兆し」と言えるのか

~三郷ベジタブル5期上半期決算の説明は疑問だらけ~
 今朝(31日)の某地方紙に「三郷ベジタブル・経営状態改善の兆し」の大きな見出しを見つけて、首を傾げてしまった。昨日の議会全員協議会で5期上半期決算の説明を受けた者としては、「改善の兆し」どころか「疑問符だらけ」でしたから。

 まずは、「三郷ベジタブルの経営改善を望む市民の会」のYさんがまとめた傍聴レポートをお読みください。そのあとに私(小林じゅん子)の感想や意見も付け加えていますので、併せてご覧ください。

◆上半期は赤字812万円「三郷ベジタブル」決算報告
 安曇野市のトマト栽培第三セクター「株式会社三郷ベジタブル」は08年5月30日、安曇野市議会全員協議会に対し、同社の第5期上半期決算を報告した。それによると、売上高2億2744万円を見込んでいるが、当期純利益は812万円の赤字。同社は「経営計画は、期待値を過大に見てしまった。生産見込みは達成できないと判断。棚卸資産廃棄損が1億円を超すことになった」などと説明した。
   
・生産見込みの不足分21万キロ、1億円超す
 製造原価報告書によると、トマト3品種の生産見込み不足分と実際に捨てた分は、計1億1299万円。同社は、「ハウスのガラス磨き効果が上半期では出なかった。計画生産数量を見直した結果、ラウンド、デリカ、プラムの3品種で21万キロを超す生産不足が生じ、金額で1億427万円になる」と説明した。原油高でLPガスも高騰し、計画単価の2倍を超えた。このため、ガス節約型温室環境制御に切り替えた」などと説明した。

 報告された上半期は19年9月~20年3月の7ヶ月間。実績が示されたのは2月29日までの6ヶ月間で3月分はゼロ計上だった。このため、議員の中からは「6ヶ月と7ヶ月のデータが混在し、ガス使用料にいたっては1年分。こんなバラバラでは比較検討できない」との指摘があった。

 小林じゅん子議員は「当社の経営改善については、安曇野市出資法人あり方検討委員会が厳格な進捗管理が必要と言ってきた経過がある。2~3カ月遅れの発表でなく、2月末締めで可能な限り早く出すよう、市として情報管理を考えるべきだ」と指摘した。
        
・見えにくい赤字の実体
 農産物は1年間単位で生産するため、半期だけでは全体判断はしにくい。このため全員協議会でも、決算の黒字見通しなどについて、突っ込んだ質問はなかった。4期まで年間7138万円だった市への地代家賃は2500万円に減額され、上半期には約半分を計上したものの、実際の支払いは22年度まで猶予しているので、赤字の実体が見えにくいのも、議会側追及を鈍らせる結果になった。しかし、同社の経営改善計画では、6期から5億円を超す売り上げで黒字転換を見込んでいる。1億円を超す生産不足は、計画破綻につながりかねないと恐れる声もある。

 新品種キャンディー・スイートの販売ルートに須藤物産が介在することへの質問も出た。安曇野菜園の三沢賢二専務は「6月に東京で交渉を進める」などと答えたが、内容は明確にしなかった。なお、三郷ベジタブルから安曇野菜園への社名変更は、5月26日の株主総会をへて移行したとしている。

 安曇野市の二木産業観光部長は、決算報告の遅れについて「遅いのは確かだが、市としても(同社に)求めてきた。出てこないので催促した」と述べたにとどまり、決算の内容や経営見通しについては、語らなかった。なお、産業観光部長の職にあるものは、これまで三郷ベジタブルの取締役を兼務していたが、今後は取締役とならないとの報告もあった。

 以上が傍聴レポートですが、「赤字の実体が見えにくいのも、議会側追及を鈍らせる結果になった」とありますが、私の心境もまさにその通りでした。企業会計には不案内なわたしとしては、説明を聞きつつ決算書の数字を追っていくのが精いっぱいで、「どうしてそうなるのか良く分からないな」、「でもやっぱり何かヘンだな」とは思うものの、確信をもった質問はできませんでした。

 全協のあと、説明資料と決算書をじっくり見てみると、「何かヘンだな」と思ったことが「やっぱりヘンだ」ったということで、疑問点がはっきりしてきました。
 まず、製造原価報告書によると、トマト3品種の生産見込み不足分と実際に捨てた分は計1億1299万円で棚卸廃棄損となっています。売上が2億2744万円ですから、半分は廃棄損で消えてしまったということか?
 第3期決算で、来期に収穫できるであろうトマトを「仕掛品」として資産に2億4000万円余り計上し黒字決算にしたことが問題になりましたが、今回は生産見込み不足分と実際に収穫したけれど規格外トマトで捨てた分が1億1299万円もの「棚卸廃棄損」になりました、と説明しているわけです。先々収穫できるであろうトマトを資産に計上して黒字決算したり、やっぱりそんなに収穫できなかった、売れなくて腐ってしまったなど、利益が出ないことにして赤字決算したり、いかようにも調整可能ではないのか?三郷ベジタブルの実態を反映した数字になっているのだろうか。
 もう一つ挙げると、売上2億2744万円に対する売上原価が1億0975万円ですが、前期までは売上高を売上原価が上回ってしまうようなひどい状況が続いていました。それが急に売上原価が半減するなんて? いずれにしろ、農業生産物を扱っていることから、第4期通期の実績と第5期下半期を単純に2倍して比べることはできないと思いますが、他にもいくつか疑問が残ります。
 というわけで、もう一度説明を聞きたいからと、三郷ベジタブルに電話してお願いしたところです。
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by misato_tomato | 2008-06-01 22:50 | 情報公開
2008年 06月 01日

2度目の住民監査請求

~長野銀行との損失補償契約について訴訟要件を追加するため~
 3度目の住民監査請求の報告をした後で、2度目の住民監査請求のことを書いていなかったと、今頃思い出しました。ということで、2度目の住民監査請求について、遅ればせながらの報告です。市民タイムス信濃毎日新聞の記事をご覧ください。

 今回も三セクの三郷ベジタブルに関するものです。三郷ベジタブルは、あづみ農業協同組合と株式会社八十二銀行、および株式会社長野銀行との間で、旧三郷村(安曇野市)の債務負担行為により2億5,000万円の損失補償契約を結んでいます。しかし、これらの損失補償契約書の情報公開請求をしたところ、旧三郷村と㈱三郷ベジタブル、および長野銀行が結んだ損失補償契約書は不存在であるというのです。

 契約書が無くては、損失補償の違法性を訴えても「そんな契約はしていない」と言われればアウト。ということで、この住民訴訟を起こした時点では、あづみ農業協同組合と株式会社八十二銀行の2行だけをあげて、長野銀行は省いたのでした。
 「契約書はなくても、間違いなく損失補償契約である」という安曇野市と三郷ベジタブルの言い分でしたが、監査委員や市議会の指摘を受け、今年になって1月10日に株式会社長野銀行と正式な損失補償契約を結びました。

 これで、長野銀行との損失補償についても、その違法性を訴えることができると思ったのですが、「訴訟を起こすことが出来るのは地方自治法第二四二条の住民監査請求を行った者である」という監査請求前置の規定があるので、改めて住民監査請求を起こすことになったわけです。この請求が認められなかった場合(棄却)に住民訴訟にもっていくことができるのです。

 以下、本日提出した住民監査請求です。今回から、市の監査委員事務局が用意した住民監査請求の方法により、「安曇野市職員措置請求書」という文書にして提出しました。


        安 曇 野 市 職 員 措 置 請 求 書
              副市長に関する措置請求の要旨
1、請求の要旨
安曇野市(旧三郷村)と㈱三郷ベジタブルおよび㈱長野銀行が結んだ6,000万円の損失補償契約は違法であるので、契約が無効であることを確認し、この契約に基づく一切の支払いをしてはならない。またこの契約が無効であることを確認することによって市に生じる損害は、当初の契約責任のある旧三郷村長であった副市長が弁済すること。

(1)事実の経過
安曇野市は、これまで旧三郷村(安曇野市)と㈱三郷ベジタブル(安曇野市が出資する第三セクター)、および㈱長野銀行が結んだ損失補償契約書は不存在であるとしていた。ところが、「損失補償契約書はないが旧三郷村の損失補償を担保に借入」をしているから契約書を作成すべき、との監査委員や市議会の指摘を受けて、08年1月10日に安曇野市(旧三郷村)と㈱三郷ベジタブル、および㈱長野銀行は6,000万円の損失補償契約を結んだ。(第1号証、第2号証、第3号証、)

(2)違法性
上記の損失補償契約は、03年12月12日の第三セクターに関する指針の改定(総務省)により「第三セクターの資金調達に関する損失補償は、原則行なわないこととすべきである」となったにもかかわらず、それを無視して締結されたものである。また、この損失補償契約は財政援助制限法第3条(地方自治体の財政を圧迫しないため違法、不当な財政援助を禁止している法律)で禁止している「保証契約」にあたるので違法である。(第3号証、第4号証、第5号証)
違法な契約は無効である。(地方自治法第2条第16項 地方公共団体は、法令に違反してその事務を処理してはならない。同第17項 前項の規定に違反して行なった地方公共団体の行為は、これを無効とする。)

(3)市の損害
安曇野市(旧三郷村)と㈱三郷ベジタブルおよび㈱長野銀行が結んだ損失補償契6,000万円は、㈱三郷ベジタブルの経営状況から償還できる見通しはない。
 安曇野市出資法人あり方検討専門委員会の調査報告においても、三郷ベジタブルの経営改善計画は「非常に余裕のない資金計画であり、将来の資金繰り悪化が懸念される」など、厳しい見方をしている。このような状況は、市からすれば損害が生じているのと同等である。(第6号証)

(4)監査委員に求める措置
よって請求人は、監査委員が市長に対して、以下の内容の勧告をされるよう請求する。
市は、市(旧三郷村)と㈱三郷ベジタブルおよび㈱長野銀行が結んだ6,000万円の損失補償契約は違法であるので、契約が無効であることを確認し、この契約に基づく一切の支払いをしてはならない。またこの契約が無効であることを確認することによって市に生じる損害は、当初の契約責任のある旧三郷村長であった副市長が弁済すること。


2、 請求者 
住 所 安曇野市穂高牧425-1  
氏 名 藤原 浩(自署 押印)        
職 業 無職
住 所 安曇野市穂高有明2104-10
氏 名 小林純子(自署 押印)
職 業 安曇野市議会議員

以上、地方自治法第242条第1項の規定により、事実証明書を添えて、必要な措置を請求します。


2008年3月24日
安曇野市監査委員 各位


今回は監査結果が既に出ています。下記からご覧ください。
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by misato_tomato | 2008-06-01 22:39 | 住民監査請求