三郷ベジタブルの経営改善を望む市民の会

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2009年 09月 16日

安曇野市議会一般質問 安曇野菜園経営問題、すれ違いの答弁

「菜園てこ入れが最善の策」-平林市長
「現時点では改善効果疑問」-小林議員


 安曇野市議会は09年9月15日(火)、一般質問を行い、小林純子議員はトマト栽培の三セク・安曇野菜園経営について質した。6期決算が3800万円の赤字見通しになったのを踏まえ、①黒字化する中期経営改善計画は初年度からつまづいた。6期決算をどう分析評価するか②平林市長は今議会で、菜園継続を基本に経営や技術支援し所期の目的達成をめざすと述べたが、事業継続の根拠は何か③経営責任、行政責任、政治責任を明確にするべきだ、と3点に絞って質問した。

 二木産業観光部長が「赤字は、技術不足による。緊急経済対策による補正予算案を計上、経営再建に努力し、なんとか右肩上がりにしたい」と答弁。小林議員が「現時点でこの支援はむだになる恐れが大きい。カゴメも栽培条件の難しさをあげたと言う。補正よりも考えることは他にあるのではないか」と質した。平林市長は「(20億円を超す)施設は、旧三郷村が議会議決を経てつくり、合併後の安曇野市が引き継いだ。民意に基づいており、いますぐ破綻させるわけには行かない。経営にてこ入れし、再生努力するのが最善の策。他の三セク経営にも影響する。いい方向に行くかもしれない」などと答弁。

 小林議員は木質バイオマス・ガス化事業の廃止を例に①菜園問題の決定が、他の三セク経営判断の前例になる②破綻を含め必要な判断をしなければならない。いまごろ経営・技術支援する効果があるのか、と迫った。平林市長は「無駄というのは小林議員の判断。いま一度再生のため打つ手はある。あとの人(次の市長)の負担にならぬようにする。民間に移す手法があるか、経営母体をどうするか、庁内でも鋭意詰めている」と答えた。しかし経営改善策は、ただ「やる」「努力する」というだけで実現の根拠は乏しく、市長答弁はすれ違いのまま終わった。論点のずれも目立った。

 安曇野菜園の経営改善計画はこれまで6年間に2度策定され、さらに中期計画で修正された。しかし、改善どころか赤字は膨らむばかり。いずれの計画も施設使用料の値下げや支払い猶予が前提で、起債償還は市の財政に大きな負担をかけている。平林市長はこの日、「7期もだめだったら、資金ショートで動けなくなることも。ときどきの判断をしなければならない」とまで言及。“暗い想定”に傍聴席から吐息がもれた。

        退職金問題に副市長「答えられない」
 小林議員は最後に、安曇野菜園の代表取締役会長である西山副市長の経営・政治責任を追及。「副市長には退職金約1000万円が払われる。市民感情として納得できない。ご自身どう考えるか」と迫った。西山副市長は「慎重に考えないといけない。今ここでは答えられません」と答弁を避けた。                               (報告・横地泰英)
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by misato_tomato | 2009-09-16 08:53 | 活動報告
2009年 09月 06日

裁判報告&学習会の報告

「三郷ベジタブル」市長選・市議選の争点に
    熱気こもる裁判報告・学習会


 住民側が敗訴した「三郷ベジタブル関連住民訴訟」の長野地裁判決を受けて09年9月1日、裁判学習会・報告会が穂高会館で開かれた。訴えの内容に踏み込まず“門前払い”した判決と、税金無駄遣いにつながる第三セクター安曇野菜園(旧三郷ベジタブル)の経営問題はなんら解決されないまま市長交代を迎えることが、原告・小林純子市議や藤原浩さん、市民の会から報告された。10月11日投開票の安曇野市長選に名乗りをあげている3氏も加わり、三郷ベジタブル問題への考え方、市長になった場合の対応を語った。単一問題に限ってだが、告示前の立候補予定者討論会が実現した形になった。主催者関係者を除き、市民83人が参加。熱気があふれた。

 報告会は、諌山憲俊・市民の会代表世話人が、2年9カ月前の3期決算書に端を発し、監査請求、さらに07年11月21日の長野地裁提訴にいたる経過、09年8月7日の地裁判決で“門前払い”の敗訴にいたったこと、訴え内容に踏み込んだ判断をもらえなかったことから8月18日、東京高裁に控訴したことを報告した。そして「おりしも10月11日、市長・市議選が行われます。立候補表明している3人に来ていただき、三郷ベジタブル、三セク問題について、考え方をお聴きしたいと呼びかけ、快諾いただいた」と経過を報告した。

 小林市議はプロジェクターを使って、三郷ベジタブル問題の経緯、内容、意味するものを50分にわたって説明した。
①安曇野菜園(三郷ベジタブル)は、旧三郷村が半分以上を出資し官民でつくった(第三セクター)会社、20億円かけてトマト栽培施設を建設
②年額7000万円を超す施設使用料は、経営不振を理由に6年間一度も支払われず、未払い金が累積
③起債償還などで税金が無為に消えている
「税金が本当に必要なところに使われていない。会社を立ち上げた三郷村行政の責任は大きい。三郷ベジタブルという会社を、背任や不法行為で訴えるわけにも行かない。安曇野市を相手に行政としての責任を訴えるしかない。20億円施設の使用料を払わず、損害を与えている。訴訟を通じて闘うプロセスの中で、自治を高めて行く」と大枠を説明。
98年(平成10年)県公社の土地取得に始まる施設建設、04年8月の第1期から始まる赤字決算、3期黒字は粉飾で実質赤字であること、「三郷ベジタブルは、時と場合によって都合のよい数字を発表する」「経営実態と違う報告を毎年やってきた」などと、見えにくい経営数字の「からくり」を具体的に解き明かした。
 最後に「9月定例市議会冒頭、平林市長は『ここで安曇野菜園をやめてしまうわけにはいかない。第7期にむけてカゴメから技術者を呼び、経営改善につなげたい。所期の目的を達成に向けしばらくこの三セク事業を続ける』と表明した。立候補予定者3人には、これまでの経過、行政の責任にしっかり目を向けて判断し、対応を聞かせてほしい」と述べた。

継続か断念か「三郷ベジ」3人3様の対応

【立候補予定者3人の基調発言要旨】=抽選順。発言時間はひとり5分
《古幡開太郎氏》広大な施設です。2.9億円の売り上げ。損益分岐点というものがある。どれだけの雇用、人数、給与か。事業ストップするわけには行かない。やり方によってある程度の利益をあげるのは可能だろう。そのうえで三セクを外し、民間委託も考える。
《宮沢宗弘氏》現在、三セクは官が手を引く大勢。経営改善計画が何度も出されているが、実行態勢が問題。人材不足ではないか。黒字化できていない。施設は地域に合っているか。技術、価格、販路…なお精査し、判断したい。市民のみなさんの意見も聴く。
《藤森康友氏》頭が痛い喫緊の課題だ。経営のワキが甘いと感じてきた。技術力、収穫量、いろいろ検討しなければならない。しかし、改善可能性はある。規格品をきちんとつくればよい。事業断念は最終の手段。それまでにあらゆる手を尽くす。
このあと、参加市民に配られた質問書に基づき、3氏に意見を聴いた。要旨次の通り。

【三セク経営を議会に諮るか-】
《古幡氏》 「市長らで意思決定するが、最終的には議会に諮る」。
《宮沢氏》 「議会にはチェック機能を果たしてもらう。緊張感のある関係にしたい」。
《藤森氏》 「同意見。行政と議会は両輪。大きな契約を勝手に決めるようなことはない」。

【再生見通しは小さい。断念するならいつの時点か-】
《古幡氏》 「カゴメとの契約は10年、あと4期。少なくとも2期で判断。誇りうる施設で、可能性はある。つぶす前にぎりぎりまで努力」。
《宮沢氏》 「検討委は、施設が安曇野に合わない疑問を呈している。断念は、ちゅうちょしてはならない。軽々に結論は出せぬが、精査する」。
《藤森氏》 「使用料の未払いで市民に負担をかけているというが、そのために福祉や教育が削られていることはない。増資、カゴメの関与を高める、金利負担、新事業…ぎりぎりまで可能性を探る」。

                ◇

誤解与えた『だんまり』表現

 この報告・学習会で配布された資料の4ページに「『先延ばし』の行政、『だんまり』だった議会」とあったことに、藤森氏や現職市議が「事実と違う。相当の議員は強い意識を持ち、発言している」などと抗議し、訂正を求めた。市民の会の諌山代表世話人は「6期になるが、議会は経営の実態を追及できていない。先日の全員協議会では、こんな経営でいいのか、さまざまな強い声が出た。3年前、3期決算が出た段階で同じようにやってくれたか」など説明をした。

 ただ、資料の「だんまり」という表現は主観的で、具体的な説明に欠けることは事実。市民の会は、提訴いらい、市議会本会議、委員会、全員協議会など節々でこまめに傍聴し、補足取材もしてきた。その過程で、市議発言もきちんと聞いている。しかし、市議発言は不満表明や経営評価にとどまるものが多く、公的施設の賃貸借契約、損失補償契約の問題点などへの具体的追及は、ほとんどなかった。市長との対決場面もなかった。「だんまり」は、これらのありようを表現したものだが、明晰を欠いた。
より分かりやすく、具体的論理的な表現をめざし努力します。  (報告・横地泰英)
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by misato_tomato | 2009-09-06 09:33 | 学習会
2009年 09月 04日

「先延ばし」の行政、「だんまり」だった議会

安曇野菜園、6期も赤字の方向

 原告の住民側敗訴に終わった安曇野市の三セク「安曇野菜園」(旧三郷ベジタブル)をめぐる行政訴訟判決は、難解な法律用語も多く、一般市民には分かりにくい。「無効の確認を怠る部分が違法であることの確認を求める」などという判決文は、限りなくちんぷんかんぷんである。もともと、この行政訴訟は、ダイレクトに経営責任、政治責任を問うたものではない。旧三郷村が業務委託契約を結んだ企業経営が不振だったことから、使われた税金の財務処理が不当であり、旧三郷村が金融機関と結んだ損失補償契約と、20億円もの公金を使った施設を自治体が賃貸借した契約の不法性・無効を訴えたものだ。財務処理や契約の不法性を追及することで、第三セクター三郷ベジタブルの経営内容、政治のかかわり、責任のありようを浮かび上がらせようとする狙いがあった。しかし判決はいわば入り口部分の法律判断にとどまり、主な争点の内容判断にまで踏み込まなかった。原告は8月18日、東京高裁に控訴した(報告・横地泰英)。

〈議会の責任〉裁判の核心は、安曇野市の税金の使いみちにある。三郷ベジタブルという企業の赤字穴埋めに使われているという疑問だ。税金使いみちの目付け役は議会。議員の最大責務である。ところが、安曇野市議会はこれまで、ほとんど「だんまり」を決め込んできたといってよい。第三セクターという民でも官でもない企業は、責任を追及しにくい。合併前の旧三郷村の事業であることもやりにくさがある。しかし、たとえば原告・小林議員が法廷で問うた問題点、論争を議会で展開することは、どの議員も可能だったはずだ。しかし、正面から取り上げたのは小林議員だけ。行政と切り結ぶ議員は、他にいなかった。とくに三郷村出身の5議員はほぼ完黙状態だった。その1人は担当委員会の委員長である。

 8月18日開かれた安曇野市議会全員協議会で、安曇野菜園(旧三郷ベジタブル)の6期決算見通しが示され、黒字化するどころか、3800万円の赤字となる見通しが示された。議員たちはさすがに「だんまり」では済まされず、①赤字続きで資金繰りはどうなっているのか②6期決算を見て重大判断をするという市長約束がある③安曇野でのトマト栽培には根本的に無理なのではないか④経営は見通しもない泥沼状態なのではないか、など口々に西山会長(副市長)、三澤専務に迫った。しかし西山会長らは「中期経営計画に沿って7期に努力する」など言い訳するだけで、中身のない答弁に終わった。経営責任や退職金問題にまで踏み込む追及はなかった。

 行政訴訟は、残念な一審結果に終わった。しかし、9回2年にわたるこの行政訴訟は、安曇野市行政に一定の緊張を与えてきた。また情報公開請求で新たな事実を発掘し続けた。結果として裁判の果たした役割は大きい。

〈行政の責任〉行政には説明責任がある。しかし、平林伊三郎安曇野市長は、第三セクター安曇野菜園の経営について、ごく限られた答弁しかしていない。小林議員の質問には、旧三郷村長である西山馥司副市長が主に対応したが、どの場面でもラフでピントが合わぬ答弁が目立った。

 08年12月17日の市議会一般質問で平林市長は「三セクのあり方は行政として考えてゆかなければならない。松本市の三セクのような手法(清算)もあるだろう。補助金返還問題もあり、慎重に判断しなければならない。第6期の業績を見て判断することになる」と述べた。09年6月17日の市議会一般質問では「経営責任と行政・政治責任は同列ではない」と断った上で「まず経営を目標に近づけてもらうのが先決だ」と述べた。

 安曇野菜園(旧三郷ベジタブル)の第6期決算は08年9月から09年8月まで。同社は09年5月末、売上高5億円の当初計画を3億7888万円に下方修正し、なおかつ「省費用型生産」で黒字化する中期経営計画を出した。この黒字について西山副市長は「プラムなどの植え直しを8月まで延ばしたので仕掛品が4~5000万円増えた」と説明した。しかし8月18日報告された6期決算見通しは、3800万円の赤字。「6期の業績」をどう見るか。引退表明をした平林市長は、三郷ベジタブルのあり方の選択肢を示す責任がある。
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by misato_tomato | 2009-09-04 23:53 | 学習会