2010年 09月 15日

8月30日 控訴審は原告の一部逆転勝訴

「三郷ベジ」住民訴訟控訴審は原告の一部逆転勝訴
~東京高裁 一審判決を変更、損失補償は「無効」と認定~


 三郷ベジタブル関連住民訴訟の判決言い渡しは、昨日8月30日(月)13時10分、東京高裁にて行われました。安曇野市議会9月定例会の初日と重なってしまったので、代理人(弁護士)と支援者の方々に聞いてきてもらおうと思っていたのですが、中島弁護士の都合つかず(重要な裁判を控え、1分で終わる判決言い渡しのために、東京高裁まで行く余裕はなさそう)。
 代理人が行けないならということは、原告本人が出廷しなければ判決文がもらえないということ。つまり、私が行かなくてはどうにもならない。しかたがないので、議長宛て本会議の欠席届を提出して、東京高裁まで行ってきました。

 聞くところによると、本会議冒頭で議長が「小林純子議員が、所用のため欠席する旨の届け出が・・・」と言ったとたん、場内がザワザワっとして、どこからか「(そんなことで欠席するなんて)オカシイヨ」という声もあったとか。「議員が市を訴えるとはなにごとだ」という意識の議員が多いようなので、さもありなんと思いました。
 以下、控訴審判決言い渡しの報告です。「三郷ベジタブルの経営改善を望む市民の会」の横地泰英さんがレポートしました。

「三郷ベジ」住民訴訟/安曇野市の損失補償は違法
           東京高裁 一審判決を変更、「無効」と認定

 2010年8月30日(月)13:10開廷 13:20閉廷 
 東京高裁:加藤新太郎裁判長
 控訴人側:(原告)小林純子 傍聴人2名
 被控訴人:(安曇野市)側:傍聴人2名(市職員)、メディア 2社
   
 安曇野市のトマト栽培第3セクター安曇野菜園(旧三郷ベジタブル)をめぐる住民訴訟は10年8月30日、東京高裁で判決があった。同社に融資した3金融機関と市が結んだ損失補償契約を無効とする小林純子市議の訴えについて、加藤新太郎裁判長は「財政援助制限法に違反し、無効」と認定。契約に基ずく補償支払いをしないよう市に命じた。この部分について一審・長野地裁判決を変更、住民側請求を認めた。トマト栽培施設の使用料徴収を猶予などを違法とする部分については、「施設使用は指定管理者として行われたもの」として、一審同様に却下した。

 安曇野市は、3金融機関が損失をこうむった場合、計3億5000万円(契約時)まで元本を補償する契約を結んでいる。安曇野菜園はこの損失補償契約に基づき、今年6月には計3000万円を借入、さらに来期にも4000万円を借入ることを予定している。経営不振が続く安曇野菜園はやりくりが苦しく、給与支払いさえままならぬ状況。損失補償契約による支出を差し止めた今回判決で、市は対応に苦慮することが予測される。判決は「市は各金融機関へ任意の履行をすることは許されず、金融機関による強制執行の方法によるべきもの」と、行政の対応がいい加減で済まされぬことを、厳しく求めている。

 財政援助制限法は、自治体が会社などの債務を肩代わりする「保証契約」を禁じているが、これに基づいて支出を差し止める判決は異例。判決は「本件損失補償契約の締結当時、財政援助制限法が適用されて無効になる裁判例はなく、行政実例上も損失補償については財政援助制限法が規制するものではないという自治省指導(昭和29年)が行われ、多くの地方公共団体が損失補償契約を結んできた」とこれまでの経緯を述べている。今回判決の「画期性」を自認した形だ。
 加藤裁判長は「損失補償契約は保証契約と同様の機能であり、地方自治体が法人の債務を保証する契約を結ぶことはできないとする財政援助制限法に違反し、無効」と判決理由で述べた。

 トマト栽培施設の使用料相当額の不当利得返還請求権については、「三郷ベジの使用は指定管理者として行われたもので、賃貸借契約に基づくものではない」という市側主張を認めた。起債償還と施設使用料とには直接の法的関係はなく、三郷ベジへの不当利得返還請求権が発生する根拠とならないと、住民側主張を退けた。ただ、判決は「三郷村ないし安曇野市が賃貸借契約なる名称を用いてきたことにより、住民に疑念と誤解を生じさせ、本件紛争を増幅させてきたことに反省が求められる」と軟らかな表現ながら、釘を刺した。

 この日、加藤裁判長は午後1時10分から立て続けに計9件の民事判決を言い渡した。三郷ベジ訴訟までは「本件上告を棄却」の連続。1件1分足らずだったが、三郷ベジ住民訴訟でがらりと変わった。加藤裁判長は「議論がかみ合った。正面から判断した」と、異例ともいえるコメントを付けた。

 判決後、小林議員はメディア各社に「市民の主張が認められた。安曇野菜園を民間譲渡するという市の判断を後押しするはずだ」「3セクの損失補償の問題は全国の自治体にあり、波及する影響は大きい」と述べた。宮沢市長は「判決を読んで今後の対応を検討する」とコメントした。  
                              (報告・横地泰英)

安曇野市の損失補償契約「違法で無効」 東京高裁判決(信濃毎日新聞)

三セクの損失補償は無効 長野・安曇野市側が敗訴

損失補償契約は無効
 =金融機関への支払い差し止め-三セクめぐり安曇野市に(時事通信)


三セクの損失補償は無効 長野・安曇野市側が敗訴(共同通信)

安曇野市:三セク損失補償「違法」…高裁が差し止め命令(毎日新聞)
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# by misato_tomato | 2010-09-15 21:38 | 住民訴訟
2010年 07月 06日

三郷ベジタブル関連住民訴訟の控訴審第4回口頭弁論

~判決8月30日に 「三郷ベジ」住民訴訟 結審~

 控訴審第4回口頭弁論の報告です。「三郷ベジタブルの経営改善を望む市民の会」の横地泰英さんがレポートしました。

◆住民訴訟 控訴審第4回口頭弁論
 高裁判決、8月30日に/「三郷ベジ」住民訴訟 結審
 10年6月14日(月)14:00開廷 14:25閉廷
 東京高裁 加藤新太郎裁判長
 控訴人側 小林純子 中島嘉尚弁護士 傍聴者3名
 被控訴人(安曇野市長)側 宮澤明雄弁護士 傍聴者(市職員)2 名
   
 安曇野市のトマト栽培第3セクター安曇野菜園(旧三郷ベジタブル)をめぐる住民訴訟は10年6月14日、東京高裁で第4回口頭弁論が開かれ、結審した。判決言い渡しは8月30日(月)13時10分。
 第4回口頭弁論で控訴人側は、これまで1~2審を通じて提出した全準備書面を集大成した準備書面11(48ページ)を提出。被控訴人側は「これまでの主張の繰り返しにすぎない」としながらも、従来主張に沿って反論した。

 加藤裁判長は受理書面を確認した後のやりとりで、前段の安曇野菜園と安曇野市の施設賃貸借契約の不法性や施設使用料の問題には踏み込まず、金融機関と安曇野市が結んだ損失補償契約が、事実上保証契約と考えるかどうかの後段部分について、双方に問うた。被控訴人、控訴人ともそれぞれの主張を繰り返した。控訴人側の中島弁護士は「財政援助制限法という法がある以上、それを守るという単純な考え方です。あづみ農協との契約はとくに保証契約とそっくり」と指摘。損失補償契約そのものの違法性についても法律判断を求めた。

 この日提出された準備書面(3)で被控訴人・安曇野市側は、「三郷ベジによる施設使用は、行政財産を指定管理者として管理するもので、納付金の有無や額を条例で定める必要はない」という考えを基本に、「安曇野市は指定管理者制度による施設使用料を、賃貸借契約という名目で定めたもので、行政財産の貸付に該当しない」と“読み替え論”を展開。賃貸借契約を結んでいるが、中身は指定管理であり、賃貸借ではない、違法無効でないと、分かりにくい理屈を繰り返した。読み替えについての控訴人主張は「違法なものを合法なものに読み替えるなどという行為は行政手続きの適法性に反する」と、しごく明快なものだ。

 控訴人側は準備書面11の23ページ以下で「安曇野市の損失」をまとめている。三郷ベジ建設費用20億円による起債償還額は、計6億8千万円、元利合わせ7億2700万円。安曇野市は平成16~20年度までにこのうち2億9千万円を償還支出している。
 これに対し被控訴人側は、この日の準備書面で改めて従来主張を繰り返した。納税者市民から見ればまことに腹立たしい理屈なので、主な部分を採録する。
「そもそも安曇野市と菜園の法律関係は賃貸借契約ではないから、賃料額を内容とする利得も損失も観念できない。菜園は市との管理運営業務委託契約に基づいて施設使用料を負担しているのであって、現在まで支払い弁済期が来ていないにすぎない。起債償還の負担と施設使用料は別個の行為・原因に基づくもので、法律上の因果関係はない。起債償還を指定管理者からの納付金でまかなうのは施設設置スキームの動機にすぎない。元利金負担と菜園の利得との間に因果関係はない」
 市は議会全協で「使用料はこれまでの分もこれからも払えない」とすでに明言。宮沢市長は、債権放棄をすでに匂わせているという。税金をバケツからザルにあけるようなものだ。

 ところで、これまでに収集した菜園関係の資料を改めて整理してみたところ、トマト栽培施設使用料をいくらに設定しようとしていたかが分かる文書が新たに2種類見つかった。一つは、旧三郷村が県に提出した販路開拓緊急対策事業計画書(平成14年度策定)で、そこには「村への施設使用料金3155万円」となっており、もう一つは県に提出された後の同事業計画書で、こちらでは「村への施設使用料金5000万円」となっている。それが村議会に説明するころには7000万円にも膨らんだ、つまり「こんなに儲かる」という話になっていたのだ。いかに杜撰な計画だったかを物語る数字である。
                                 (報告・横地 泰英)


平成22年6月9日準備書面安曇野市長3

2010年(平成22年)5月13日小林純子準備書面11

2010年(平成22年)6月14日小林純子準備書面12

2010年(平成22年)6月11日小林純子取り下げの上申書
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# by misato_tomato | 2010-07-06 13:54 | 住民訴訟
2010年 03月 13日

三郷ベジタブル関連住民訴訟の控訴審第3回口頭弁論

~ 6月14日結審の方向/「三郷ベジ」住民訴訟控訴審 ~

 控訴審第3回口頭弁論の報告です。「三郷ベジタブルの経営改善を望む市民の会」の横地泰英さんがレポートしました。

◆住民訴訟 控訴審第3回口頭弁論
 6月14日結審の方向/「三郷ベジ」住民訴訟控訴審
 2010年3月10 日(水)16:03開廷 16:35 閉廷
 東京高裁 加藤新太郎裁判長
 控訴人側 小林純子 中島嘉尚弁護士 傍聴者2名
 被控訴人(安曇野市長)側 宮澤明雄弁護士 傍聴者(市職員)2 名

 経営不振の安曇野市のトマト栽培第三セクター・安曇野菜園(旧三郷ベジタブル)をめぐる住民訴訟は10年3月10日、東京高裁で第3回口頭弁論が開かれた。
 控訴人側は準備書面(10)を提出。被控訴人側はこの準備書面に反論する準備書面(2)を提出した。控訴人側はていねいに論旨を展開したのに対し、被控訴人(市側)は控訴人の主張を否定あるいは否認する形で、「指定管理」の論理を述べた。最後に裁判長は「かなり詰まってきている。それぞれきちんと主張し、誠実に反論してきた。もう1回やって終結ということでどうか」と審理日程を問い、控訴人側は「事実関係で争いはないから、証人調べの必要はない。双方の主張を判断することでよいのではないか」と答え、被控訴人側も「新たな主張をする予定はない」と答えた。
 次回第4回口頭弁論は、6月14日(月)と決まり、それまでに1度、準備書面をやりとりすることとした。

 被控訴人側の「指定管理の論理」は、09年12月21日の第2回口頭弁論に提出された準備書面(1)で全面展開したものだ。使用料徴収、施設管理費用の負担、納付金などについて広く行政裁量に委ねられるものとした。今回準備書面(2)では、「本件施設の使用は、指定管理者とされた者が行う管理・占有に基づくもので、賃貸借契約に基づくものでなく、公の施設の利用の問題でもない」と主張。準備書面(1)では、指定管理の中身を幅広くとり、さまざまな三セク経営のありようを並べたのを受けて、「賃貸借契約ではなく、指定管理契約。公の施設の利用の問題ではなく、指定管理者の管理」と展開した。
 賃貸借契約を結んでいるが「賃貸借ではない」。その契約で使用料支払いを決めているが「利用の問題ではない」。分かりにくい主張だ。

 三郷ベジタブル問題には、ざっと10年にわたる経緯があり、当初は指定管理の認識もなく、制度の変遷に乗ってきただけという経過がある。控訴審における被控訴人の主張は、三郷村が指定管理者の指定をした平成16年時点から、使用料や納付金などについて幅広い行政裁量が認められるということになる。これは、これまでの時点ごとの説明や、経営改善計画の内容などと異なる。事実の「すり替え」があり、施設使用料の有無や指定管理料の設定など、安曇野市民にさらなる負担増をもたらしかねない。
 第3回弁論の後半は、あづみ農協との損失補償についてのやりとりがあり、準備書面(2)について、被控訴人側弁護士が裁判長質問に即答できず、立ち往生する場面もあった。(報告・横地泰英)

控訴審の第4回口頭弁論は6月14日(月)14時~東京高裁 
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# by misato_tomato | 2010-03-13 10:31 | 住民訴訟
2010年 03月 13日

歯切れ悪い市側書面、三郷ベジ訴訟大詰め

~三郷ベジタブル関連住民訴訟控訴審第3回口頭弁論に向けて~
 明日3月10日は三郷ベジタブル関連住民訴訟の第3回口頭弁論で、東京高裁へ行かなければなりません。ところが、今日は大雪注意報が出るありさまで、高速道で行けるのか、電車で行った方が確実か、いやもしかしたら両方ともアウトかもしれない、などとヤキモキしているところです。開廷の時刻は午後4時なので、出発は午前10時か11時でも何とかなるのが救い、とにかく天候の回復を願うばかり。
 
 さて、それはそれとして、第3回口頭弁論へむけて、控訴人(小林純子)と被控訴人(安曇野市)の準備書面が出そろったので、「三郷ベジタブルの経営改善を望む市民の会」の横地泰英さんにまとめていただきました。

◆説明できぬ指定管理/歯切れ悪い市側書面/三郷ベジ訴訟大詰め
 東京高裁で3月10日に開かれる三郷ベジタブル関連住民訴訟の第3回口頭弁論へむけて、控訴人・小林純子市議のと被控訴人・安曇野市の準備書面が出そろった。対照的な内容で、控訴人側のていねいな論旨展開に対し、被控訴人側準備書面は、説明不足でバランスの悪さも目立つ。議会などで十分な説明をしないできた「つけ」を露呈し、被控訴人の準備書面への反論を手掛かりに「指定管理」の論理を展開しようとしている。前回準備書面では、使用料の不徴収や指定管理委託料の支払いなど、市民負担の増大すら匂わせたが、今回はさすがにできなかった。無理な説明で自己矛盾に陥ることを避けたようだ。

 被控訴人(安曇野市長)は公の施設使用料が条例で規定されていないという、行政訴訟の骨格部分について、準備書面(2)で「本件施設の使用は指定管理者とされた者が行う管理・占有に基づくものであり、三郷ベジタブルが本件施設でトマトの生産販売していることを、公の施設の利用の問題であるとする控訴人の前提自体が誤っている」と主張。指定管理の中身については、具体的な説明を避けた。前回準備書面(1)では、「使用料の徴収を行わないことも行政裁量で認められる」「指定管理者(行政)が施設管理の費用を全額負担するか、全く負担しないかなども行政裁量で決まる」など相当に刺激的な部分があったが、今回はなかった。もともと三郷ベジの指定管理について、これまで議会などでこのような説明をされたことはないのだ。

 準備書面(2)はさらに、「旧三郷村が当該議会において、三郷ベジタブルが6億8千万円余に利子分を加えた金額を旧三郷村に10年間で支払う、年間7200万円が施設の使用料となり、これを『賃料』として説明したこと…を了解して補正予算案を議決したことは否認する」とした。この否認のミソは、「当該議会において」という部分にある。行政から使用料や賃料についての説明があったことは、1審準備書面で控訴人側から提出されているが、15年3月の三郷村議会の議事録自体が判然としない。被控訴人側はそこをとらえて使用料や賃料の説明内容まで否認してしまった形だ。

 施設使用料の支払い猶予や減額については、「平成20年1月23日の市議会全員協議会において被告理事者から議員に対し経営改善計画書を説明し、質疑応答を含め2時間以上の協議を行っている」と、説明を尽くしたかのような表現をしている。議会本会議ではなく全員協議会であることで、すでに底が割れている。

 この全員協の議事録はまさに控訴人の1審準備書面にあり、そこで西山馥司・前副市長(旧三郷村長)は三郷ベジタブルの設立について「国のほうの補正予算債がつきまして、3億2千万円というの。…6億8千万円というのは、起債返還額の10年間、約7億円だというようなことで、年7千万円だと。大丈夫かといったら大丈夫だと」と年間7千万円の施設使用料が設定された経緯を語っている。15年3月の旧三郷村の選択は、指定管理の中身を審議することではなく、甘い経営見通しに乗っかっただけであることを、はからずも示しているのだ。

 準備書面〈2〉は、三郷ベジタブルが施設を管理・占有する根拠は法244条による指定管理者の地位に基づくものである、とする。したがって被控訴人との法律関係は賃貸借関係に基づくものではないから「賃料」ではなく、公の施設を利用しているわけでもないから「使用料」でもない、と主張する。賃貸借契約を結んでいるのに賃貸借関係でないという法律論を、公判で行政が主張していることを、どれだけの安曇野市民が知っているのだろうか。

 「使用料」については、さきの平成20年1月23日の市議会全員協で示された三郷ベジタブル経営改善計画の冒頭で西山・代表取締役が「売上確保と経費節減により安曇野市への施設利用料支払いを可能とし、未払い分となっている利用料を本計画により支払います」と約束している。施設を利用し、その料金を支払うと説明しているのだ。三郷ベジタブルについては、ずっとそう説明してきた。それを変えて「指定管理」に重心を置く舵を切った。09年12月21日の控訴審第2回口頭弁論に提出された被控訴人準備書面(1)からである。

 三郷ベジタブルの経営問題には10年にわたる経緯がある。もともと粗雑であいまいな計画であり、その受け入れ決定、経営の中身もラフであいまいだった。意図的にあいまいにしていたふしも濃い。賃貸借契約、使用料、経営改善計画による猶予や減額、市議会全員協による是認。いっこうに改善されぬ経営不振。膨らむ赤字。その赤字すらもあいまいさを増している。

 20億円の事業。破綻処理にはそれ以上の費用がかかる。すべて税金である。

小林純子2010年2月12日提出準備書面
安曇野市2010年3月10日提出準備書面
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# by misato_tomato | 2010-03-13 10:26 | 住民訴訟
2010年 03月 13日

安曇野菜園の第7期第1四半期実績について

 2月16日、今年初めての議会全員協議会でした。注目の議題は、本庁舎建設候補地が豊科の5カ所に絞られたこと。このことは、また改めて書くとして、もう一つは安曇野菜園の第7期第1四半期実績について。
 第6期の上半期の実績報告の時に、菜園専務が「経営のことは会社に任せておけ」と言い放ったのは、ただの強がりだったのか。今日はやけにしおらしく、「努力する」の一点張りでした。「努力」だけで何とかなるなら、とっくに解決しています。

 破綻処理には15億円かかる。ここで止めてしまうわけにはいかない。市はそう説明するのですが、このまま事業を継続するにも、毎年数千万円から1億円は安曇野市が財政負担することになります。どちらを選ぶにしろ「市民1人当たり1万~1万5千円の負担増になります。「退くも地獄、進むも地獄」となってしまったのは、当初の計画が杜撰だったからです。旧三郷村が安曇野市が、それを認めない限りは、退くも進むもありえません。なしくずしに私たち市民の税金が使われるのは、許しがたいことです。以下は、「三郷ベジタブルの経営改善を望む市民の会」の横地泰英さんより、本日の全員協議会傍聴の報告です。

◆ルビーを断念、新品種へ~安曇野菜園7期第1四半期報告~

 安曇野市議会は10年2月16日、全員協議会が開かれ、トマト栽培第3セクター「安曇野菜園」(旧三郷ベジタブル)について第7期第1四半期の経営報告があった。
 質問に立った小林純子議員は「資料を早め提出してもらったが、第1四半期は09年9~11月。まもなく半期という時期だ。これで四半期ごと判断とはいかがか」と苦言。その上で売上実績の計画値が、中期計画とその変更分との二通りになっていることについて、「作替えの時期を変えたようだが、合計値は変わっておらず、3品種合計3.9億円の売り上げも同じ。作変えすれば数値は変わるのが普通。見通しのある売り上げ数量なのか」と質した。

 三澤専務は(他議員への答弁も含めて)「計画目標は達成する。3.9億円はなんとしても達成する覚悟。農業だから、できるとかそれ以上とかは言えない」と説明。また08年から導入した高糖度品種のルビーについては「売り上げが伸びないので、カゴメが試作している新品種に切り替える。作替えなどで収穫数量は変わらない」などと説明した。

 村上社長(副市長)は「キャッシュフロー(資金繰り)は厳しい。ルビーの棟で1億円以上の売り上げがないと、期末には資金ショートもあり得る。金融機関に債務保証(損失補償)して借り入れも…」などと説明。コンピューターソフトの修理にかかる425万円も「資金が回らない」といい、カゴメ関係から迎える経営人材への期待を表明した。
 
 会社清算の可能性については「15億円プラスアルファかかるうえ土地問題もある。始めた以上軌道に乗せて、一般の農業法人に引き継ぎたいが、進むも地獄、退くも地獄の状況だ」と、12月議会での市側答弁を繰り返した。

 小林純子議員は冒頭の質問で「もともと5億円の売り上げがなければ経営がなりたたない。やるべきでない事業を始めてしまったのだ」と根幹の判断ミスを指摘した。

 会社側の説明はアバウトで説得力に欠け、第1四半期3ヶ月だけの報告であることも手伝って、質疑は詰めきれぬまま終わった。(報告・横地泰英)

◆安曇野菜園株式会社第7期第1四半期の報告について
 (安曇野市議会全員協議会資料)
第7期売上実績表(計画値変更前及び変更後)
合計残高試算表(前年対比貸借対照表、損益計算書、製造原価報告書)
安曇野菜園(株)経営破綻と三郷トマト栽培施設の譲渡等に係る財政負担額試算(21年9月説明資料を参考資料として添付)
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# by misato_tomato | 2010-03-13 10:19 | 情報公開